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今しか出来ない事を

栃木県の佐野日大高校にて、佐野市社会福祉協議会さんの協力のもと、
「みんなのとしょかん」でボランティア活動を希望している学生たちとの話し合い。
地域に望まれる事、自分たちが出来る事のマッチングをしたうえで、
お互いに意義のある活動にする事はとても大切なプロセスです。

今回の話し合いの結果、ボランティアを行う先は東松島市のグリーンタウンやもとに決定しました。
皆さん、とても意欲的で、こんな子ばかりなら将来は明るいな、と思えるほどです。。
私たちも頑張らないと。。。

最近は私たちの活動に興味を持って頂き、活動をしたいと申し出てくれる方が結構増えました。
有り難いですね。。
ボランティアのお話を頂く際、私たちがいつもお願いするのは、「自分たちでも出来る」ことではなく
「自分たちだから出来る」事をして欲しい、という事です。
例えば、勉強を教えること一つとっても、大人が教える時間と、少し年上のお兄さん、
お姉さんが教えるのでは、教わる子どもにとっての意味が異なります。
としょかんのおススメ本コーナーも、大人が薦める子どもへのおススメ本と、
学生が薦めるおススメ本はやはり異なります。
(で、学生さんの薦める本の方が人気あったりします。。。)

今しか出来ない事が、今の年齢や立場でしか出来ない事があります。
私たちがそうしたいと願っても出来ない事が、学生さんや子どもたちは、あっさりと出来たりします。

私たちの活動は、その人しかできない事が集まって成り立っています。
誰かがアクションをしてくれる、
それはその時しか、その人しか出来ない、特別な事です。

なので、その特別な事を、私たちと一緒にしてくれる方には、
本当に感謝しかありません。。

皆さんのおかげで、また地域の方の笑顔が見られます。
それが何より嬉しいです。

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貼られた切手のありがたみ

「みんなのとしょかん」の蔵書は場所によって異なりますが、1館当たり5000~8000冊。
限られたスペースに設置する事もあり、決して多い数とは言えません。
なので、おススメ本コーナーの展開や、定期的に本のローテーションを行い、
本棚のフェイスを変えることで、利用者の方に、小さくとも末永く使ってもらえる場所づくりを行っています。
なので、本は常に必要であり、随時募集を行っています。。。

今日も、私たちの活動を支えてくれる、たくさんの本が届きました。
川崎市の富永さまからは、段ボール2箱一杯の本が。。

送料は決して安いものではありません。。
たくさんの貼られた切手がそれを伝えてくれています。。
それでも送って下さるその行動に、ただ頭が下がる思いです。。。

このように、切手を使って送って下さる方がたくさんいらっしゃいます。
それを見たひとりのスタッフが、
「せっかくの皆さんの思いを少しでも活用したい、、」
ということで、古切手を切り取り、ジョイセフさんなど、古切手で支援が出来る団体に寄付をさせて頂くために集めはじめ、今ではたくさんの切手が集まりました。

本当にささやかな事かもしれませんが、
皆さんの思いが少しでも社会に活かされるカタチを作りたい、と心から願います。。
皆さまの支えに心より感謝申し上げます。

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花壇

みんなのとしょかんに出来た花壇。
たくさんの子どもたちが作ってくれたものです。
この花壇のブロックには作ってくれた皆さんのメッセージが書かれています。
積み上げられた分だけたくさんの方の思いがあります。
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みんなのとしょかんやまもと、なんとも素晴らしく変身してました、花壇も立派にできてました、栃木の子供たちはじめお手伝いただいたすべての人たちに心より御礼申し上げます、またふだんよりいろいろご支援いただいている皆様にこの場をお借りしてあらためて御礼申し上げます
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子どもたちだからできること

山元町の「みんなのとしょかん」に、那須野ヶ原青年会議所の皆さんと、小学校の子どもたちが、
ボランティアで花壇を作ってくれることになりました。

それを迎える地域の方は、「水やりに必要だから」と、なんと井戸を掘ってくださったようです。

津波被害で解体され、何もない更地となっていたこの場所に、としょかんを設置したのは今年の3月。。
今は地域の方の努力で、電気が引かれ、井戸も出来ました。
多くの方の支えと、地域の努力。

お互いの努力の上に、この場所は成り立っています。

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そして、

子どもたちがボランティアを体験する、「なすのがはら子どもなんでも体験隊」が開催され、
栃木県の那須塩原市、大田原市に住む、小学校高学年から中学生まで、約40名が、
引率される那須野ヶ原青年会議所さんと、宮城県山元町及び周辺地域を訪れています。

みんなのとしょかん山元も見学してくれた子どもたちに、普門寺さんにて講演をさせて頂きました。
みんな真剣に話を聞いてくれたのがとても印象的でした。。

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震災直後から支援活動をされている普門寺さんでも、子どもたちを対象とした、研修の申し込みがあったのは、
ほぼ初めてとの事。
ある程度期間が経ったとはいえ、送り出す親御さんも、引率する大人も、様々な心配もあったと思います。
それでも周到な準備をされ、実施された関係者の努力は相当なものだったと思います。

みんなのとしょかんの敷地に、地元の子どもたちと一緒に花壇を作ってくれる予定です。
子どもたちの力で、たくさんの花に囲まれた、素晴らしいとしょかんになりますように。。。

すべてのまちに としょかんを

はじめてのとしょかんを設置してから丸2年が過ぎました。
としょかんの設置が進み、皆さまから頂いた、たくさんの本が並んだとしょかんを見る時、
何とも言えない嬉しさがこみ上げます。

でも、
一つ「としょかん」の設置が終わるという事は、次のとしょかんの準備が始まる合図でもあります。。
そして、私たちが描く目標にはまだ遠いな、とあらためて感じる時でもあります。

現在も全国の約500近い市町村には、独立した建物としての図書館がありません。

誤解をして頂きたくないのは、小さな町にも、図書館の機能がある施設はたくさんあります。
公民館とか、文化会館の中とか。

そこで、本を借りることが出来ます。
知識の充足を得る事も出来ます。

ただ、私が図書館に行く理由に、もう一つ大きなものがありました。

私が子どもの頃、図書館は、
大切な勉強の場であり、
調べ物をする場であり、
静かな遊びの場でありましたが、
何よりも、自分の居場所がないときの「逃げ場」でした。

「自分の居場所がなんとなく無いな、、」
「何となく一人の空間に居たくないな、、」
と思ったとき、
誰が来ても、受け入れてくれて、
誰がいても気にならない、そんな場所があるのは、やはり、ほっとします。。

だから、私たちは、すべてのまちに、そんな場所をつくりたいのです。
地域コミュニティの形成が難しい、いまの時代だからこそ。

それともう一つ、大切にしている事があります。

それは、私たちは、としょかんを設置する地域の人数にこだわってはいけない、という事です。

移動図書館の運行すら厳しい地域も、沢山見てきました。

「この地域には10人しか子どもがいないから図書館は作れない」
そんな言葉も聞きました。

限られた予算で、行政サービスを行わなくてはならない地域にとって、予算効率の良くない、
いわゆるマイノリティへのサービスの提供はどうしても後手に回ります。

そんな中で、地域に暮らす方が少なくても、1日の利用者が10人しかいなくても、
私たちは必要があればとしょかんを創ります。

非効率な事を効率良く、徹底的に行う。
民間の小さな団体だから出来ることもあります。

少子化、高齢化が進み、過疎が進む地域が増える中で、地域が厳しくなる状況は顕著になっていくでしょう。

徐々に、でも確実に小さくなっていくふるさとで、コミュニティはどうあるべきなのか、、
将来を考える場所はどこにあるのか、、
それでも生きていく子どもたちに何を残せるのか、、

そんなことを考える場所として、「としょかん」が何らかの意味を持てたら、、
そう思いながら、としょかんを作っています。

「10人しかいない子どものためのとしょかんがある」
「大人たちがとしょかんで、自分たちのまちの姿を話し合う」
そんなまちって素敵ですよね。

そんなまちの良さに、
感激してくれた誰かが、
移住してくれて、
その地域の子どもの数が、
10人から11人に増えたら、
もっと素敵ですよね。。

「すべてのまちに、としょかんを」必ず達成したいと願い、たくさんの人の協力と支えを頂きながら、
今日もコツコツと、日々の活動を続けています。

いつも活動を支えて下さること、
活動に興味を持ってくれていること、
そしてこの長文を読んでくれたことに、
心より感謝申し上げます。

みんなのとしょかんプロジェクト
川端秀明

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ありがとうございます!

「みんなのとしょかん」の法人サポーターとして、いつも支えてくれている、鹿児島県にある出産祝いのココレカ様。法人サポーターとしての支援はもちろん、様々なカタチでの支援をして下さり、山元町のとしょかん設置の際にも多大なご支援を頂きました。

そのささやかなお礼として、山元町のイチゴで作ったイチゴジャムをお送りしたところ、こんな素敵な写真を送ってくれました。素敵なスタッフの皆さんです。こういった方に支えられている事が本当に嬉しく思います。

ちなみに、このジャム「イチゴものがたり」は、山元町社会福祉協議会の工房地球村で作られたジャムで、知的障がいをもつ方々が一つ一つ手作りで丁寧に作っているものです。

このジャムの原料となるイチゴを提供してくれていた、150棟近いハウスのうち、120棟以上のハウスが津波による被害を受け、一時は生産も出来ない状態でしたが、多くの方の支えにより、ハウスを建て直し、再び生産されるようになったものです。

そんなものがたりのあるジャムです。
だからこそ、こんな素敵なスタッフの皆さまに届けられたことが何より嬉しいです。

ココレカさま、本当にありがとうございます。

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微力ながら応援させていただいている「みんなのとしょかん」プロジェクトさんから、おいしそうないちごジャムが届きました^^

みんなでおいしくいただきますね。

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個性を活かした支援

先日、「山元町のみんなのとしょかんに飾ってください」と、アーティストのcobiさんから、
イチゴをモチーフとしたかわいい絵を頂きました。
イチゴの産地であるこの地域にピッタリのプレゼントです。

また、木のベンチを贈ってくれた方もいます。
こちらは、いつも私たちの活動を支援して下さる方より頂きました。
知的障害がある息子さんがアトリエで作成したもので、
とても素晴らしい出来栄えです。
頑丈な造りのベンチなのはもちろん、色合いがとても華やかで、見ているだけでとても明るい気持ちになれます。

その方の個性を活かした支援を頂けるのは本当にありがたいものです。

世界に一つしかない支援です。
心より感謝申し上げます。

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石巻に恋しちゃった?

こんにちは、石巻センター館の広部です。
週1ペースで投稿させて頂いていますが、時々自分の写真が他の投稿に載ってたりして、びくっとします。
いつの間に・・。

さて、少しずつ日が高くなってきていますね。
もう、指折り数えて待つほど子供ではなくなってしまいましたが、夏休みが近づいてきます。
今日は、ここ石巻での楽しそうなイベントを一つ紹介させて頂きます。
http://ishikoi.com/

その名も、「石巻に恋しちゃった」。
とても、楽しそうですよね。
地域活性化の一つの手段として取り組まれているイベントです。

期間も長く、7月12日~8月11日までと一か月間、石巻・東松島・女川周辺にて、いろんなワークショップやイベント、講座などが目白押しの参加型。パワフルな自称「達人」の石巻人を体験できる機会でもあります。

まだ、先ではありますし、パンフレットも出来上がってもいませんが、お近くに寄った際には是非、各種イベントに参加して、石巻を体験してみてください。
正直、石巻の中心部はほぼ復旧しています。見て回るよりも、人に触れて経験したほうが、もっとたくさんの事を感じてもらえると思います。もちろん、としょかんにも、パンフレットは置く予定なので、じっくり見たい方はお越しくださいね。お待ちしております。

また、最近、「寄ったよ」という挨拶がてら、としょかんの階段のところに本を置いていってくれる方が増えています。
夜事務所に帰ってきて、ちょっとした手紙と本が置いてあると、ほっこりなごみます。みなさま、本当にありがとうございます。

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嬉しい風景

みんなのとしょかん山元町。

入り口の花壇が綺麗です。
いつの間にすべり台まで。。

今日は新刊のお届け。絵本や児童書、小説から実用書など約100冊。

この本の裏側には、このとしょかんの設置の際、多大なご支援を頂いた方のお名前が書かれたラベルが貼ってあります。

つまりこの本は、としょかん設置をご支援頂いた皆さんから伺ったオススメ本です。

本棚に並べてしまうと隠れてしまうお名前。。たくさんの方の見えないつながりが、このとしょかんを創り上げています。

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東松島市、みんなのとしょかんを管理してくれている地域の方から「これ、持って行って」と頂いた、たくさんのネギ。。
その後、石巻センター館に持って行き、ヒロベ館長のご協力のもと、いつもお世話になっているご近所さんにお裾分け。。

何処となく、懐かしい風景です。
図書館本来の目的とは程遠いのかもしれませんが、、
こういう風景がある地域、やっぱり嬉しいです。

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石巻センター館より

こんにちは、石巻センター館の広部です。
ここ数日の石巻は、昼は半袖でよいくらいになりました。
風も暖かくなってきました。

生ぬるい風が海側から吹いてくると、石巻は漁港の街ですから、魚の匂いがします。
石巻を代表する日本製紙工場のパルプの匂いも混ざります。
慣れないとなんだろう、と思う匂い。
そのため、天皇陛下が来石した折には、魚の加工工場や製紙工場を3日以上前から操業停止したことも過去にはあるとの話。
しかし、震災が起きた年のヘドロの臭いといったら、本当に厳しいものでした。
としょかんを管理をする者として思うことは、本が臭くないということは本当にありがたいということです。

避難所において、一番気が滅入る原因は、ともかくヘドロの臭いが生活にしみついてしまうこと。
マスクに、服に、布団に、本までにも。その場では鼻が馬鹿になって臭いということしかわかりませんが、ヘドロの臭いがしない場所まで持ってきて嗅ぐと、びっくりするぐらいヘドロのえもいわれぬ臭いが染みついていたものです。本も資料も読む気さえおきません。

以前、「ママ、この本臭くないね」と言っていた子供がいました。紙とインクの匂い、としょかんの匂い、それが当然に存在するものではないことを知っている人たち。

みなさまのご支援のおかげで、小さいけれど当たり前のとしょかんの姿がここに在ることは、無邪気な子供たちの笑顔をみていて本当にありがたいことだと感じます。

・・・子供たちって、普通の利用風景を撮ろうと思って、何気なくカメラを向けると、やたら勘が鋭くてすぐにポーズ決めたり恥ずかしがったりするんですよね。かわいいから、別に良いけど。

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