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「支援」の次にくるもの

みんなのとしょかん代表の川端です。
長文になりますが、良ければ読んでください。。。

先日の山元町「みんなのとしょかん」設置に際し、
本当にたくさんの方よりご支援を頂きました。
そのおかげで地域の方の笑顔を見る事が出来ました。
そんな幸せな経験をさせて頂いていることに、
心より感謝申し上げます。
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手伝って頂いたスタッフの皆さんです。。

取材や、いろいろな方との会話の中で、
「震災から2年が経とうとしていますが、何を考えますか?」
という質問を良くいただくのですが、
最近よく考えるのは、
「3月12日からの被災地とどう向き合うか?」です。

もうすぐ3月11日ということもあり、
色々な方が被災地に思いを寄せて頂いています。
各メディアの方も今の厳しい現状を伝えてくれており、
とても有り難いと思う反面、
その関心が3月11日を過ぎた後も、継続してくれることは
難しいという現実も理解しています。

人は悲しい記憶やつらい体験を徐々に忘れていきます。
そうでなければ生きていけません。。
記憶が薄れることにより、つらさや悲しみが薄れる、、
しかしそれは「被災地への関心も薄れる」という事に
他なりません。

私たちの活動も、
被災地の方の生活も「支援」なしでは成り立ちません。
それでも、いずれ支援は無くなります。
それは間違いのない事実です。

なので、私たちはそれを無理につなぎ止めるのではなく、
仮に悲しい記憶が薄まっても、
被災地を支えよう、という意欲が薄らいでも、
それでも継続できるカタチを作らなくてはなりません。

誤解をして頂きたくないのは、
今の被災地には間違いなくこれからも「支援」が必要です。
このブログを書いている今もいくつかの地域では、
津波で被害を受けた建物の解体すら出来ていない、、、
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塩害で立ち枯れした樹木の伐採に追われている、、、
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など、さまざまな困難を抱えています。
必要だからこそ、私はあえて「被災地」と書いています。
その言葉を嫌う地域の方がいる事を承知で。。

例えば、今回としょかんを設置した、山元町。
震災前の人口は16,600人。
それが津波で亡くなってしまった人や、
ここでの生活が厳しくなり、町を離れざるを得ない人などが増え、
今では13,500人にまで減少しています。

約2割の人口がいなくなる。。。
そして、そのほとんどは生産年齢人口(働き盛り)の世代と、
その子どもたちです。

このまちの主力産業は第1次産業、つまり農業などです。
さまざまな困難を抱えつつ、
ともすればかなり厳しい状況の中、
それでも地域の方は前に進もうとしています。
このような状況の中、支援を受けることが出来なければ、
その困難は絶望的な状況となるかもしれません。

それでもいつか支援はなくなります。
望む、望まないにかかわらず、
無くならなければならなくなります。

だからこそ私たちは、
「支援」の次にくるものを考えなければなりません。

それが具体的にどんなカタチなのか?
まだハッキリとしたものはありません。

何より、私たちの活動を支援してくださる多くの方が、
見返りなど求めず、無償で支援してくださるからこそ、
現在も成り立っているのが事実なのです。
しかし、支援が続いている今のうちに、
その状況にただ甘えることなく、
次のカタチを作らなくてはなりません。。

「支援」から、
ともに助け合う、「協働」になるのか?
または生活を築く「事業」になるのか?

どちらにしても、
「支援」して頂いている方が見返りなど期待していなくとも、
ほんの少しでも、確実に成長しているという
「証」はお見せする必要があると思います。
それが支援を受けている立場の責務だと思います。

ほんの少しの成長すらも難しい地域もあります。。。
むしろ衰退する可能性すらあります。。。
その現実を、いま、支えてくださる皆様に伝えながらも、
それでも前向きに努力している事も同時に伝える。。
そのうえで、
「支援」から発展した次のカタチを、地域の方と一緒に作り上げる。
そして、その活動から生まれた、
地域が成長している「証」を皆様にお返しする、、、
その繰り返しをもって、
「被災地」が「誇るべき地域」に変わるように育っていく。。。

言葉で伝える事も難しいのに、
行動で伝えることは、想像に難くありません。

今日も、
いろんな地域で頑張っているボランティアさんがいます。
仮設住宅の暮らしを少しでも改善しようと頑張っている地域の方がいます。
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(写真はるるるJapanさまより)
流されたハウスを再建し、限られた予算の中、
地域に誇りを取り戻そうとしている方々もいます。
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(写真はテラセンさまより)

そんな方々の、本当に血のにじむような努力が無にならないように、

この地域の「次」を創り出せるように、
出来る限りの事をしようと思います。

そして、
今も活動が継続できているからこそ、
このように思うことが出来ています。
今まで支えて頂いた、そして今も支えて頂いているすべての皆さまに、
言葉の通り、
心から、感謝申し上げます。

「支援」の次にくるもの への2件のフィードバック

  1. ありがとうございました!
    みなさまがたのおかげで、山元町の花釜地区もずいぶん今後の明るい希望が見えてくる地域になりつつあります。けっして平坦な道だとは思いませんが、頑張っていきましょう。(山口@みやぎ虹の架け橋復興支援センター)

    • 山口さま

      コメントありがとうございます。
      アクションを継続することは大変な苦労を伴いますが、
      いまよりも少しでも良くなるように、
      出来る限りの努力をしたいと思います。
      今後ともよろしくお願いします!

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