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法人化の意味と意義

先日ご紹介をさせて頂いた、
東松島市の仮設住宅コミュニティを推進する、
地元の皆さんで組織された一般社団法人、
「おがるスターズ」の紹介記事が
河北新報さんに掲載されました。

幾度となく説明会を開き、
そのメリットとデメリットをご理解いただいた上で、
設置される法人です。
地域の方による、地域支援の形として、
ようやくスタートに立ちました。

「なんで自治会ではだめなの?」
「法人なんて管理が面倒では?」
幾度となく言われてきました。

いま、被災地の仮設住宅を取り巻く環境は、
間違いなく急激に悪化しています。
一部の地域は良くなっているかもしれません。
しかし少なくとも仮設住宅の地域でそんなものは
見たことがありません。

支援などの手は日に日に細くなり、
とは言え地域経済は全く回復していません。
「仕事は選ばなければあるのでは?」と言います。
ある意味事実です。
一家の大黒柱が、一日5時間、時給800円のバイトで
一家四人を養えるのならそれでもよいでしょう。

望む、望まないではなく、
いずれ、支援の手はなくなります。
お年寄りしかいなくても、
地域経済にまったく成長の兆しがなくても、
それでも地域は自立の道を進まなくてはなりません。

私が図書館を作るのはもちろん、
「本に触れることで豊かな気持ちを醸成したい」
といったこともありますが、
「図書館がコミュニティの起点となり、
 やりたいことが見つかり、
 生きがいが見つかり、
 技術習得の意欲向上につながり、
 ひいては地域の再生につながる」
 事を最大の目的としています。

その中で、
せっかくできたコミュニティが、
経済的な事情や、生活環境の変化によって
崩されないようにしていくことは何よりも大切です。

また、多くの地域で地域産品を作る動きも
加速していますが、
急ごしらえではじめるところが多く
売り上げの管理、
労働に対しての配分、
税務上の報告、
などを全く考えず、トラブルになり、
結果的にコミュニティが崩れてしまう事例もありました。。

ひまわり集会所は、
被災地の中でも類を見ない素晴らしいコミュニティを
形成しています。

しかし、その支えは今も各地からの支援です。
徐々に支援の手は細くなるという事は、
今のままでは確実に
コミュニティの存続は難しくなります。
とは言え、地域経済の回復も見込めていない。

だからこそ今のコミュニティをしっかりとした形にして、
様々な取り組みを行える組織にし、
任意団体では行いづらい、
地域の方が生活できるための収入を得る取り組みを
構築していく必要があります。

ひまわりコミュニティでは、とある企業さんから内職の相談を受け、
グループとしてこの仕事を請け負っていく動きも
出てきています。
相手法人との契約、労務体系の構築、
責任の所在。。。
こういったことを確立していくためには、
法人が一つあることで、物事の流れが
間違いなくスムーズになります。

もちろん法人化がすべて良いとも思いません。
様々な弊害も出てくるかもしれません。

ただ、今までに例のない状況におかれている被災地。
少しでも良い環境になれる取り組みは
一つでも多く試行してみるべきだと思います。
待っていても何も好転しないので。。。

いつも底抜けに明るい、
東松島市矢本、ひまわりコミュニティ。
この明るさがいつまでも続くよう、
出来る限りのお手伝いをしたいと思います。

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